"時間が大変なことになっちゃう普通の学園モノADV"。
"時間が大変なことになっちゃう"以外はこれといって特徴が無い作品。
正しく普通の学園モノです。
学校まで続く長~い坂道を、君と歩く。
並んで歩く。
朝は上り、夕方は下る。
毎日、その繰り返し。
今日の次に明日が来て、そうして時間が過ぎて行く……。
って、信じてたんだけど!?
瞬き一つするたびに、ゆがんでいく時の歯車。
十六夜の月の下。色のない指先がいざなう時の惑い道。
ほつれた糸の合い間からゆっくりと、見知らぬ時間が顔を出す。
時を隔てて欠ける月は、互いに呼び合い、引かれ合う。
どんなに離れても。
隔てられても、あきらめない。
きっと、君にたどり着く。
共通ルートが長いので全体的に短く感じました。
シナリオは普通の学園モノにちょこっと伝奇っぽい要素がプラスされています。
しかしあくまでちょこっとで、メインは学園モノなのであまり深くはないです。
楽しめるのは前半の学園モノの部分で、個別ルートに入ってからは少々物足りないです。
それとは対照的にシステム・演出面ではかなり作りこまれています。
豊富な立ち絵でキャラクターが縦横無尽に動き回る画面は見ていて楽しいです。
ボーカル曲はどれも良い感じです。
CGは時たま崩れているものがありましたが、それ以外はなかなかです。
ダリダリのお気に入りは杏子&杏奈の姉妹です。
杏子の二面性は定番ですが面白かったです。
ただ、どのヒロインにも言えることなんですけど、主人公がそのヒロインを選ぶ理由が曖昧で、主人公とヒロインが恋愛している感が感じられませんでした。
というか主人公は只の面食いな気が……。
演出面はかなり評価できますが、肝心のシナリオがおざなりになっているため、非常に勿体無いことになっています。
演出をこのレベルでキープしつつ、シナリオのレベルアップが出来れば、名作という評価を受けることも可能だと思います。
ということで[すたじお緑茶]の次回作に期待。
テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム