近未来の温暖化で半ば水没した東京を舞台にしたマルチシチュエーション学園恋愛ADV。
2024年12月。
世界が暖かくなって、少しばかり海の面積が増え街はすっかり水没してしまった。
でも、それほど人の暮らしなんて変わるもんじゃない。
毎日朝起きて学校や会社に行き、あくせく働いて年取って好きな人の側で暮らしていく。
何も変わらない日常がただ続く・・・ハズだった。
・・・ボクは一人の女性と出会いはじめて恋をした。
だけど、その恋は教師と学生という二人の関係が原因となり辛い別れを余儀なくされた。
そして、ボクはそれまで通っていた名門校を辞め、春音が通う学園に移った。
それが一年前・・・。
ボクの時は停まってしまったかのように緩やかに、ただ漂うように流れていくだけ。
それだけの月日が過ぎた印象もなく、過ごしていたある日、春音が言った・・・
「もう、一年経つしいいよね?私、お兄ぃのこと好きだよ。
どうしようもないくらい好きみたい・・・」
幼い頃からずっと、妹のような存在だった春音の告白。
思い返す過去の日々、それに連なる今と未来。
停まっていたボクの時間がまた、動き始める・・・
エンディング数(バッドエンド含め)は多いのですが、共通ルートが多く個別ルートが少ないため、迷わなければ割りと早く終わります。
シナリオは妹の春音が基本的に中心となり、他のヒロインはヒロインながら脇役程度の扱いです。
また、春音以外のルートは主人公の気持ちがはっきりせずあちこちフラフラするため、純愛とは離れた雰囲気を持ちます。
鬱になるような展開や、なぜかヒロインを調教したりと。
温暖化で水没した世界やサトリ病と言った設定はほとんどピンポイントでしか使われておらず、生かしきれているとは言えないです。
ダリダリのお気に入りは、春音です。
というか、他のキャラは……。
設定が絡んでくるのも彼女だけ……。
積極的にアプローチしてくるタイプの妹キャラです。
やきもち焼きは可愛いからOK。
しか~し、春音と並ぶ最強キャラがもう1人(?)。
それはペー太郎さん。
彼があってこその春音です。
ゲームを開始してすぐ彼には泣かされました。
春音以外のヒロインでは泣かなかったということはすなわち、
春音=ペー太郎さん>他のヒロイン
と言うことです(笑)
世界設定は魅力的なものがありますが、ゲームの方向性が定まらずに何もかもが中途半端で、せっかくの設定も生かせていない非常に勿体無い作品でした。
テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム