吸血鬼という伝奇的要素を取り入れて贈る青春学園ADV。
世の中にいい冗談と悪い冗談があるなら100パーセント悪い冗談だと思う。
転校先の学院。
隣のクラスに吸血鬼がいた。
だいたいね、人の首から血を吸うなんて今時エレガントじゃないの──
常識でしょ? みたいな表情で、今日も彼女は言うだろう。
知り合ってからというもの、すべてが彼女のペース。
俺が求めていた生活は、もっとこう……
なんてぼやいてみても後の祭り。
平穏無事な学院生活は、すでに消えてしまった。
それでも、なぜか胸が高鳴ってしまうのは。
こんな毎日は、修智館学院以外のどこにもないと心のどこかで確信できているからかもしれない。
ヒロイン5人とトゥルールートがありますが、共通・個別共に余り長くないです。
シナリオは、まずトゥルーありきに考えて展開される為、個別のシナリオでは謎を残したまま終わることも多く、ヒロインによっては問題が解決しないままエンディングを迎えてしまう場合もあります。
それらは最終的にトゥルーで解決されることになります。
その為、トゥルーをプレイ後はすっきりと終われます。
反面、メインヒロイン以外のヒロインの、ヒロインとしての印象が薄くなってしまっています。
それでもキャラとしての魅力は十分過ぎるほどあります。
べっかんこう氏のCGや声優さんの力も大きいです。
サブキャラも味のあるキャラクターばかりです。
地味ながらシステム面が素晴らしく、バックログから前のシーンに戻ることが出来たりします。
特にエッチシーンでのメッセージウインドウが小さくなる配慮は感激しました。
CGが殆ど隠れることなく表示され、メッセージウインドウで肝心なところが見えない!なんてことが無いです。
ダリダリのお気に入りキャラは白です。
白、ほんと可愛いです。
東儀先輩が溺愛したくなるのも分かります。
デフォルメされた姿も似合いすぎ(笑)
桐葉も良いですね。
クールデレです。
惜しむらくはシナリオが……。
サブキャラ男性陣も良かったです。
中でも司が気に入っています。
伊織や征一郎という強めのキャラが他に居るおかげか、主人公の親友というポジションでは珍しいまったりした(?)キャラというのが良かったです。
他にお気に入りと言えば、あのお方。
彼女の素顔をもっと見たかったです。
シナリオはトゥルー以外は薄味ですが、キャラ萌えは濃密です。
そこはさすが[オーガスト]。
キャラ萌えゲーとして高水準をキープした作品に仕上がってます。