シナリオが全6章で構成される基本的なADVです。
夏の終わり、秋の訪れを感じさせる雰囲気のゲームです。
夏のはじめ、主人公・鳩羽一樹はずっと家族のように暮らしてきた大切な人・野乃崎明穂と恋人関係になった。
これまで以上に幸せな日々が始まると思った矢先、明穂は病によってあっけなくこの世を去ってしまう。
突然のことに残された者達は、泣くことさえも忘れてただ途方に暮れていた。
それから数ヶ月が経った夏の終わり、ようやく立ち直りかけていた一樹の前に何の前触れもなくこの世に舞い戻ってきた。
ゆうれいとなって……。
5章までは基本的に一本道です。
幽霊である明穂の存在に揺れる主人公・一樹の心の葛藤を中心にした物語になっています。
序盤から終盤まで至るところに涙の出てくるシーンがあります。
シナリオを通して"嫉妬"という感情が強く表現されており、また"自虐"的な考え方をするヒロインが多いとも感じました。
そのため、鬱ゲーの要素もあります。
しかし、憂鬱なシーンを引っ張りすぎたりしておらず、丁度良いテンポのシナリオになっています。
ヒロインは4人と少なめですが、魅力的なサブキャラクターとして"委員長"こと香坂彩乃がいます。
このキャラはヒロインと比べても遜色ないほどのキャラクターです。
演出面では珍しい後ろ向きの立ち絵というものがありました。
これがなかなかに効果的でした。
また声優さんの演技も素晴らしく、これらの要素が物語を引き立たせていたのは間違いないでしょう。
ダリダリのお気に入りは……つばさでしょうか?
みんなかなり気に入っているので全員といっても間違いないくらいです。
更にプラスすれば、委員長も。
何故委員長がヒロインじゃないんだ!
と叫んでいる人がたくさんいると思います。
この作品は夏の終わりと秋の訪れの雰囲気を持つ良いゲームでした。
Fate/hollow ataraxia 通常版(DVD-ROM) | この青空に約束を― | もしも明日が晴れならば |
テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム